こんにちは。高口研究室の銅木です。
以前ブログで紹介した遊木のIHOKI BASEにウッドデッキを作る計画の続編です!
はじめに、前回のブログ執筆時点では熊野No1フェスタの開催と同時にウッドデッキが完成するという予定でしたが、私の段取りが悪く今回は塗装まで、ということになりました。
楽しみにしてくれてた方、すみません!
完成こそ遅れてしまったものの、研究ならではといいますか、今回もたくさんの発見がありました。
一つ目は塗料の仕組みという技術的な観点からの発見。
今回は5種類の塗料を用意しましたが、自然系のクリア塗料から非自然系の着色系塗料までそれぞれの特徴を加味しながら塗り分けを行いました。塗り分けた塗装剤が区別できるよう天板の端にレーザーで刻印を施しています。
しかし塗膜を作るタイプと浸透するタイプ、恥ずかしながら塗料について全くの無知だったので、こんなにも色々あることを初めて知りました。
塗膜を作るタイプは塗れば塗るほど木材を冷凍保存するかのようにそのままの木目に綺麗な艶が重なり、 逆に浸透するタイプは塗れば塗るほど木目が浮き彫りになり、彩度とコントラストが大きくなる。
それから屋内と屋外では木表と木裏を使い分ける概念があるのかというところも初めて知りました。ウッドデッキなど屋外利用の場合は雨があたり水分を含んだ木材の反りを考慮して木裏を表(天面)にするんですね。奥が深い、、
そして二つ目は改めて感じる木材という材料の魅力。
私自身木材は建築材料の中でも「元々は生きていた」材料であるという点からコンクリートや鋼材とは違う魅力があるように感じます。
「歳を重ねる」という表現がありますが、歳を取って劣化をするのではなく、少しずつ姿形を変えながら、成熟していく、という意味合いを含んでいるようで好きです。 スピードは違えど、建築に使われる木材も、それを使う我々も、少しずつ歳を重ねて魅力を増していく、そんな風に捉えられたらなと思います。
とはいえ何事も変化していくことを前提に使うのって大変ですよね。手間もかかるし、合わなくなることもある。変化を楽しんでいくんだ、というくらいの寛容さが重要なんだと思います。
今回はウッドデッキなので、やや大袈裟ではありますが(笑)、どういう風に変化していくのか楽しみです。
最後に、タイトなスケジュールにも関わらず材をご用意いただいたnojimokuの皆様、有難うございます。引き続きよろしくお願いします。
それでは、次こそ!完成の報告ができるよう頑張るので楽しみにしてて下さい!
(文責:早稲田大学高口研究室 銅木彩人)