2026.01.10 Sat

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野地伸卓

生成AIが描けない線と、挽けない木

#お知らせ, #トピック, #社長ブログ

2025年はAIが仕事や暮らしを大きく変える1年だったと思う。
AIが美しい画像を生成し、誰もが良質な文章を書けるようになった。
そしてそれは、家づくりや建築設計の現場にも、生成AIの波が押し寄せている。
設計図を描くのも、パースを作るのも、AIができる時代になった。
この流れは今年もますます加速していくだろう。

じゃあ、人間が手を動かす意味って、何だろう?

僕らの製材業は、まだAIに置き換えられない仕事が多い。
丸太を見極め、製材し木を削り、乾燥させ、仕上げる。
どれも、人の手と目と、長年培った感覚が必要な作業だ。

でも、家づくりや建築設計の現場でも同じなんじゃないだろうか。

この感覚は、数値化できない

「誰が、どんな想いで、どうやって」

木材って、正直なところ、パッと見ただけじゃ違いが分かりにくい。
木材の品質の差なんて、サンプルをパッと見ただけで感じ取れるような大きな差なんてそんなにない。
他の産地のものと並べても、「どっちがいいの?」って聞かれたら、言葉に詰まる人も多いと思います。

それよりも、木材の価値って、「誰が、どんな想いで、どうやって作っているか」っていうプロセスの中にこそ宿っていると僕は思う。
乾燥の温度管理ひとつとっても、経験と勘が必要だし、木の個性を見極めるのは人間の目でしかできない。

そして、それは設計や家づくりでも同じではないだろうか。
図面をAIが描ける時代になったとしても、

そこに込めた想いや、施主との対話や、価値観、現場で感じた空気感や、培ってきた技術。

そういうものも、建築の価値を決める要素のひとつになり得るのではないだろうか。


ものづくりの「深さ」を、一緒に考えたい

最近、こんなことを考えるようになった。

手仕事ってなんだろう。
人間の感性ってなんだろう、ものづくりに必要なのだろうか。
ハイテクとローテクは、どう共存していくんだろう。

正直、答えは出ていない。

でも、そういうことを真剣に考える時期に来ているんじゃないかと感じている。

だから今回、熊野でリアルに集うイベントを企画した。

建築家の丸山さん、小谷さんをゲストに迎えて、お話しを聞き、一緒に工場を歩き、山を歩き、夜はお酒を酌み交わしながら語り合う。

テーマは「AI時代のものづくり」ではない。

でも、きっと話は自然とそこに行き着くと思うし、建築家が考える「生成AIと建築」という話しもすごく興味がある。

ものづくりって、深い。

その深さを、みんなで知りたい。
一生懸命培ってきた技術を、設計や家づくりにどう生かしていくのか。
そこにどう価値を見出していくのか。

そんなことを、語り合える場が欲しかった。


熊野という場所で、考える

nojimokuの工場は、三重県の端っこ、熊野市という山奥にある。
正直、めちゃくちゃ遠い。熊野に来るにはなかなかの覚悟が必要である。

でも、だからこそ非日常を感じられる良さもあると思う。

日常から離れて、山の空気を吸いながら、木の香りに包まれながら、ゆっくり考える時間が持てる。
熊野には、海がある。山がある。熊野古道がある。
古い歴史と文化が、静かに息づいている場所。
まさにテクノロジーとは真逆の場所である。

そんな場所で、ものづくりの本質について一緒に考え、語り合う。

きっと、普段の仕事場では出てこないような話が、ポロッと出てくると思う。


「のじもく酒場」では語れなかったこと

YouTubeで配信している「のじもく酒場」では、建築家の方々をゲストに招いて、お酒を飲みながらいろんな話をしてきた。

プロジェクトの裏話、素材へのこだわり、建築への想い。
でも、実はカットしている部分も結構ある。

際どすぎる裏話、笑いすぎて収拾がつかなくなった瞬間、カメラの前では言えない本音。

今回は、そういう話が全部聞ける。
なぜなら、カメラを止めるから。
リアルに、生で、目の前で。
質問もできるし、対話もできる。

その場にいる全員で、ゲラゲラ笑いながら、時には真剣に、ものづくりの深さを掘り下げていく。

師匠に言われた言葉「10年は仕事しちゃダメだぞ」 〜のじもく酒場 第6話より〜

https://youtu.be/AderEO0eON0?si=lAAYV_w3oQD2zJCX&t=3084


技術を語り、感性を問う

今回のイベントは、ただの工場見学でもなければ、ただのセミナーでもない。
建築家や、熱量の高いクリエイティブな人たちが集まって、一緒に濃密な2日間を過ごす。

それぞれが培ってきた技術を語り合い、
それぞれが大切にしている感性を問い直し、
お互いに刺激し合いながら、新しい視点を得ていく。

僕はそんな場を作りたい。

私たちがお待ちしております!!

帰るときに、目が輝いていてほしい

このイベントが終わって、参加者のみなさんが帰るとき。
目がキラキラと輝いていて、こんな言葉を口にしていたら最高だなと思っている。

「やっぱり、ものづくりって楽しい」
「人の手で作るって、深い」
「AIに生成できない価値」

そして、一緒に過ごした仲間との繋がりにも、喜びを感じてもらえたら。

それが、僕にとっての成功です。


正解はない。でも、一緒に考え語り合いたい

AIが進化する時代に、手仕事の価値はどうなっていくのか。
ハイテクとローテクは、どう共存していくのか。
人間にしかできないものづくりって、何なのか。

正直、僕にも答えは出ていない。

でも、そういうことを真剣に考えて、語り合える仲間がいたら。
きっと、何か見えてくるんじゃないかと思う。

熊野の山奥で、建築家と一緒に。
木の香りに包まれながら、酒をお酌み交わしながら。
ものづくりの深さを、もう一度問い直してみませんか。

まだ少しだけ、空きがあります。

もしピンと来た方がいたら、ぜひ。

一緒に、濃密な2日間を過ごしましょう。

【リアルのじもく酒場 in 木挽座 vol.01】

建築家 丸山弾・小谷和也と酌み交わす
『日本の木と家のはなし』

■日程:2026年2月13日(金)~14日(土)
※13日(金)13:30受付/14:00セミナー開始

■会場:nojimokuショウルーム「木挽座」
(三重県熊野市井戸町377-1)

■定員:15名(申込先着順)

■参加費:お一人様 30,000円(税別)
※宿泊費、懇親会費、2日目の朝食および昼食が含まれております。
※宿泊場所:ホテル なみ シングルのお部屋をご用意しております

■対象:設計事務所・工務店の皆さま

■内容
▼DAY1
・丸山弾セミナー
・小谷和也セミナー
・野地伸卓(nojimoku代表)セミナー
・懇親会 → 二次会へ…

▼DAY2
・セーザイゲーム
・nojimoku工場見学
・世界遺産 熊野古道 散歩

■申込/問い合わせ
こちらのリンクからどうぞ
https://forms.gle/gDpdhxCoXDLnju789


ものづくりの深さを、一緒に考え語り合いましょう!

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