〈2023年2月21日～22日にのじもくツアーにきてくれた山口毬胡さんの感想です〉

こんにちは！三重大学２年生の山口と申します！

2月21日～22日にのじもくツアーに参加してきました。

1日目は野地木材さんの工場、本社、実際に山から木を切り出している現場を見学させていただきました。2日目は、熊野の観光地、絶景巡りです！

2日間を通して様々なもの、ことを見聞きして、自分の世界が広がった気がします。

まずは1日目、最初に向かったところは、材木市場です。林業に関わる仕事に興味はあったものの、材木市場というところに行くのは初めてで、その景色は圧巻でした。山から切り出されたての丸太たちがズラッと並んでいて、木ってこんなにあるの！？と驚きました。普段山をたくさん見ているはずなのに、そこに生えている木がいざ目の前に丸太となって現れると、全く違うものがそこにあるようで変な気持ちになります。熊野の森は密度が高く、同じ木でも質の違いが様々あるそうです。

材木市場の次は、野地木材さんが所有している工場を回りました。そこでは、そんな個性のあるたくさんの丸太たちを、目で見て一つ一つ丁寧に加工しているこだわりがたくさんありました。木を痛めないように、個性を引き出せるように、できあがる商品がいいものであるようにと、大きな工場で機械が行う作業ではできないことなんだろうなと思います。

一通りの見学が終わった後の歓迎会では、ノジモクツアーに参加したほかの二人の方や野地木材の方に加え、早稲田大学の教授とその研究室の学生さんともお話をすることができました。誰一人知り合いがいないという場所でだいぶ緊張していましたが、いろんな人と話をしたり、話さなくても会話やお話しを聞いたりするだけで、色々な考え方や生き方が飛び交っていて、とても楽しかったです。

2日目は、熊野の観光地、絶景巡りに連れ出してもらいました。獅子岩や花の窟神社、鬼ヶ城などメジャーな場所から始まり、素人の運転では絶対に登れないような細い山道をすいすいと車で登っていって、大丹倉の頂上、見たこともないくらい大きな吊り橋、三県境の瀞峡、またまた見たこともないくらい大きな棚田を見せてもらいました。一番印象に残っているのは、大丹倉の頂上です。見渡す限り山しかなくて、人工林ではあるものの、まるで人の手が加わっていない古代の日本の風景を見ているようでした。最初こそ興奮してたくさん写真を撮っていましたが、次第に山をみてずっとぼーっとしていたい気持ちに駆られて、そのあとは本当にぼーっと山を見ていました。大自然を前にすると、人間だれしもそうなるのでしょうか。その気持ちを大切にしたいなと思いました。

2日間かけてたくさんのことを見て、聞いて、体感して、自分の人生が今までより彩った気がします。山から実際に木を切り出す瞬間、野地木材という企業のこだわりや、そのようなこだわりを持った企業がきっとほかにもたくさんあるんだろうなということ、熊野の聞いたことしかなかった、聞いたこともなかった歴史や絶景、大学で学ぶだけでは得ることのできなかった経験でした。ずっと野地さんの運転する車で移動していましたが、車の中でしたお話も興味深いものばかりでした。歓迎会の中で、「自分が働きたい場所に自分のできることがないなら、自分のできることを活かして居場所を作ればいい」というような言葉をいただきました。本当にその通りだと思いました。型にはまらない、自分が本当にやりたいことをこれから見つけていきたいな、と今回のツアーを通して思いました。

今回のじもくツアーに参加できて、本当に良かったです。大学で興味のあることばかり学ぶのもいいかとは思いますが、大学の外で勉強とは関係のないことを見たり聞いたり体感したり、考えたり感じたりすることは、勉強と同じくらい大切な時間だと思います。もしのじもくツアーに参加してみたいな、でも一緒に行く人がいなくて心細いな、と思っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ参加してみてください！私は一人で参加しましたが、ツアーに参加したほかの方も野地木材の方もとても親切で、とても楽しかったです！同じ2日間でも、大学でぼーっとしているのとでは得られるものが全く違います！

今度地元から友人が三重県に遊びに来るので、今回見た熊野の景色を、行ける範囲で案内したいなと思っています。

のじもくツアーに参加できて、たくさんのことを学び、考えることができました。とてもいい経験になりました。本当にありがとうございました！