材木屋って経済的にはしんどいけど、
溢れるほどのやりがいがあるからみんな跡を継いで頑張っているんだ。
10月のとある日、全国から同世代の材木屋が熊野に集まって、セーザイゲームをベースとした戦略的木育ブランディングについての勉強会をアテンドしました。それも2泊3日で。
今回の企画は、日本木青連 令和5年度 木育創造委員会が主催で、僕が会長を務める熊野林星会にオファーを頂きました。
目的は全国各地で開催されている木育の効果をブーストするための勉強会。
僕らはそれを「戦略的木育」と呼んでいます。
- 参加者の誰もが楽しい木育イベントを開催しているが、楽しいだけで終わってない?
- 忙しい仕事の合間を縫って木育活動しているが、人不足でだんだんしんどくなってきた
- 木育が成功した状態って、いったいどんな状態?そしていま、どれくらいの所まできている?
そんなことについてnojimokuの事例や考え方を紹介し、みんなで考える3日間。
まずは、材木のプロを相手にセーザイゲーム。
なぜ製材をゲーム化したのか、そして戦略的木育の事例と考え方について座学。
午後からは現場に出て「尾鷲林業×生物多様性の森づくり」を見学。
全国各地からきてくれた皆さんは、自分たちの地域の林業と、紀州の林業との違いに驚いていました。林業とは地域によって性質や特徴が全然違う。それがいいとか悪いとかではなくて、そういうことを消費者の皆さんにどのようにしたらわかりやすく伝えられるか。
そこが重要だよね、という話しに。
その後、製材所にて「S材丸太の目利きノウハウと、赤ムジ破風の挽き方」を現役の製材職人による実況。
様々な地域から、素材、製材、加工、流通、建築、と林業に関わる様々なプロフェッショナルから、色んな質問、意見、が出て議論に発展、夜ふけまで林業について語り合うかなり濃い3日間でした。
初めてこういうことやらせてもらいましたが、皆さんの反応も大好評だったし、僕自身もコンテンツとしてかなり実践的でレベルの高いものであり、多分いま日本で造作材の製材技術を学べる場所ってここしかないんじゃないか?と、大きな価値を感じました。
と、いろいろ思ったことはたくさんありましたが、そんなことよりも、材木屋ってすごくいい。
全国で真面目に明るく全力で取り組んでいる仲間がたくさんいて、みんな先人から受け継いだものを必死で守り成長させようと奮闘している。
人材も優秀な人たちが多く、他の業界に行けばもっと高収入を得られるであろうという人がゴロゴロいる。
そんな世界に自分もいることが、とても誇らしい。
なんだかジーンときてます。
とにかく最高の3日間でした!
またこれからもこういう企画を考えて進めて行きたいと思います。
この活動の先に、新しい林業の姿があり、それはきっと明るくて、楽しくて、もっと盛り上がっているはずだ。と信じて。