2024.05.01 Wed

writer

早稲田大学 高口研究室

熊野サミット2023に参加しました!

#トピック, #遊木の改修プロジェクトwith早稲田大学

お久しぶりです!早稲田大学高口研究室の大竹です!

2024年2月18日・19日で『熊野サミット2023』に参加しました!

[熊野サミットとは?]

熊野サミットとは、熊野で活動する大学や学生団体、個人が集まり、それぞれの活動を発信し、意見交換を行う報告会のことで、2016年に始まり今まで続いてきました。

この熊野サミットを通じて、熊野の人や団体、企業を巻き込みながら新しい連携活動や事業が始まってきており、ただの報告会ではない、熊野の魅力創出の場として機能しています。

今回の『熊野サミット2023』は、熊野の住民や企業を交えて開催され、昨年の第0回KKD(熊野こどもだいがっこうの略称)を報告しつつも、今後の持続的な開催に向けての体制づくりについての積極的な意見交換を行いました。

※KKD(熊野こどもだいがっこう):熊野の小学生たちを対象とした二泊三日の職業体験合宿。熊野の漁業や林業を営む企業と三重大学・早稲田大学・近畿大学の大学が協力して作り出すプログラムを通じて、大学生と熊野の子供たちが熊野の産業を学び、将来を考える。詳しくは、以前の参加報告ブログ(https://nojimoku.jp/2091/)をご覧ください!

第0回KKDを企画し参加したメンバーとして、僕は「なんとしてでも熊野の人にKKDの魅力を知ってもらいたい、そして、参加したいと思ってもらいたい」という気持ちで、今回のサミットの準備をしてきました。 何がKKDの魅力なのか、そしてどうすれば熊野の人たちにその魅力を伝えられるか、大学生としてできることはないか、などなど頭の中がKKDのことで一杯一杯になりながらも、当日を迎えました。

↑熊野サミット2023のタイムスケジュール

[熊野サミット当日]

いざ、当日に会場に到着してみるとそこにはたくさんの熊野の大人たちがいました。しかもテレビや新聞まで、、、熊野の将来を支える子どもたちに働きかけるKKDへの関心の高さを実感し、気持ちを引き締めます。

↑早稲田大学・三重大学・近畿大学の学生、教授に加えて、たくさんの熊野の大人たちや子供たち、そして学生団体IVUSAの方も参加してくださいました!

[第一部:KKD事業説明会及び報告会]

熊野商工会議所青年部の畑井さんの挨拶から熊野サミットが始まります。熊野における若者不足を解消する手段としてのKKDに対する畑井さんの思いを聞き、熊野の若者不足問題を痛感しました。

↑熊野商工会議所青年部の畑井さんからの開会の挨拶で熊野サミット2023が始まりました!

続いて、野地さんのKKD事業説明。

KKDは熊野の子供に熊野の産業の魅力を発見してもらい、「将来、熊野に戻ってきたい・貢献したい」という思いを育むことを目的として発足しました。

その中で、熊野市で活動する三重大学・近畿大学・早稲田大学を巻き込みながら、大学生と「普段できないこと」を「共に学ぶ」ことをコンセプトとして、子供たちにとってこれまでにない質の高い体験を提供しています。

野地さんをはじめ、熊野商工会議所青年部、さらに熊野の事業者の皆様、大学生たちで作り上げたKKDの背景や目的を胸に刻み、自分が熊野の創生に関われることを嬉しく思います。

↑野地さんがKKDにかける思いをユーモアを含めながら熱く語ります。中でも、熊野市の出生率(1.64)を大谷翔平、東京の出生率(1.13)を小学生ピッチャーに例えながら、熊野市の出生率の高さを表現。にもかかわらず、若者が都会に出てしまって帰ってこない現状への野地さんへの課題意識の高さがよく伝わります、、、会場にいた熊野の大人たちも同感の様子で、熊野市外の学生の目線でもその地域課題の大きさを実感しました。

さぁ、ここからは2023年の夏に試験的に開催した第0回KKDの報告に移ります。

いよいよ学生たちによる報告の時間。各自作成した第0回KKDの報告動画を上映して、各大学のプログラムを共有します。

↑報告動画の内容は、体験の様子と子供たちの感想を組み合わせたもの。満足そうに話す子供たちの様子を見て、大人たちもほっこり。当ブログの最後に記載のリンクから視聴可能ですので、ぜひご覧ください!

↑報告会の様子。各大学の代表が前に出て発表しました。なかなか無い大人数の前での発表の機会を頂き、ありがとうございます!

各大学の報告を終え、野地さんが今後のビジョンを語ります。

将来の熊野を考えるコミュニティとして地域住民・企業や地域外の大学生たちを巻き込みながら作り上げた第0回KKDでは、子供たちが楽しむだけでなく、産業の将来を考えるきっかけを与えることができました。

一方で、さらにコミュニティを拡大し、人やお金を集めることで持続的な開催をしていく必要があります。

そこで、『KKD crew』というKKDを熊野の大人たちで支えるコミュニティを作り出し、参加する人・企業を増やしたい。このKKD crewに参加しませんか?

そう語る野地さんの声には、若い力で熊野の将来をよくしたいという強い思いを感じました。地方における課題を解決するには、野地さんのように課題を見つめ直して地域全体を巻き込んだコミュニティを作ることができる人物がいることが大事なんだなぁと、感じさせられます。

最後に、市役所の方、青年部の方、保護者の方、様々な地域の方々からコメントをいただきました。皆様KKDの今後に強く興味を持っている様子で、今後はさらにこのような地域の方々も巻き込みながらKKDを作っていけるのではないか。そう強く実感することができました。

↑子供たちも第0回KKDの感想や今後のKKDの方針について思ったことを発表してくれました。「普段できなかったことができた」、「今後もKKDに関わりたい!」などの声が上がりました!

[第二部:学生同士のKKD検討会]

ここからは第二部のKKDの今後の体制についての学生同士の検討会に移ります。ここからは、KKDの反省や今後の体制などについての議題を学生全員が話し合います。

まずは、第0回KKDの反省点と改善点についての話し合い。第0回KKDは試験開催だったということもあり、役割分担や情報共有が不足していたことが主な議題に上がり、改善策が話し合われました。学生同士での密な話し合いや、第0回の引き継ぎ資料を作成するなど、積極的に意見交換を行うことができました。

↑第0回KKDに参加してみて、大学生が感じたメリットをまとめ、そのメリットをさらに良いものにするための方策や障壁について話し合いました。

今後の体制、資金集めや参加者の募集などについてのアイデアについての話し合いでは、町のイベントへの積極的な出展や、出前授業など、これまで思いつかなかったアイデアなどが挙げられ、学生が主体となってこれを行なっていこう、と互いのモチベーションを高め合いました。

最後に、大学生同士の共通認識を作り上げ、今後の集客に用いることを目的として、KKDのスローガンづくりのワークショップを開催しました。

大学関係なく二人一組を作り、スローガンを考えて発表。学生同士で意見交換をしながら、以下二つをKKDのスローガンとして提案しました。

  • 君たちはまだ熊野を知らない
  • 子供と大人のための“だいがっこう”

どちらも、KKDのコンセプトである、「普段できない体験」、「共に学ぶ」を体現していて、我ながらいいスローガンを作れたのでは?と学生みんなで盛り上がっていました。

↑ワークショップの様子。第0回KKDを踏まえながら、大学関係なく、KKDの魅力を表現するスローガンを一緒に考えます。最初は緊張感があった検討会ですが、最後には仲良く積極的に話し合う様子がありました!

第0回KKDの改善案を考え、今後のあり方を提案したところで、学生同士の検討会は終了。

今回、僕は検討会の企画をしていたのですが、「いい結果が出ないのでは?」、「あまり学生が話し合いに参加してくれないのでは?」と心配に思っていた部分も実は大きかった分、学生同士で活発に意見交換をして実りある議論ができたことに本当にホッとしました(笑)

[第三部:懇親会]

真面目な報告会・検討会も終わり、残すは熊野の大人たちや子供たちを交えた懇親会!第二部での緊張や活発な意見交換も相まって、本当にお腹が空いていたんです…

本当にありがたいことに夕食は、青年部の方々が用意してくださったオードブルやモツ煮など、目白押しで、こりゃお酒が進みますよね。

同じ卓の方は初対面の方が多くて、緊張しましたが、熊野の大人たちは絶対に何かトークテーマを持ってらっしゃって、あっという間に仲良くなれた気がします。特に、自分は熊野に来たら大体釣りをするんですが、釣りの話をしたら盛り上がっちゃって今度また行こうと言ってくださったり。熊野には本当に懐の広い大人がいっぱいいて、いつかは住みたいななんていつも思ってしまうんです。 三重大学さんが企画してくださったゲーム大会も大盛り上がりで、年代、住んでいるところ関係なく仲良くなれたところで、懇親会もお開き。本当に長かった一方で、実りある1日でした。

↑懇親会の様子。町の人、大学生、教授、様々な人が同じテーブルを囲み、ゲームを楽しみました!青年部の方々が手作りの夕食を用意してくださって、KKDは街の人に支えられているのだと強く感じました!本当に美味しかったです!ごちそうさまでした!

[二日目:熊野街歩き]

熊野サミット二日目は、平日だったこともあって、学生だけでの熊野の街歩きを近畿大学さんが企画してくださいました。

まずは、近畿大学さんが熊野で活動している『熊野新道』の見学をしました。古民家の改修をして英語学習の拠点にする計画で、細長い難しい敷地の中での、熊野の自然と組み合わせた提案に強く関心を持ちました。

熊野新道の見学が終わったら、熊野を実際に歩き回って、気になったところを地図にしていく企画で、あいにくのお天気でしたが、びしょ濡れになりながら三重大・近大の学生の皆さんと楽しく街を巡りました。 歴史ある熊野のまちを1時間程歩いただけでも、海・岩、そして昔懐かしい商店などさまざまな魅力を発見することができて、1日歩いたらきっとたくさん魅力があるんだろうと感じました。時間があったらぜひ熊野を1日かけて散歩してみたいです!

↑雨の中、5人組で熊野の街をぶらり。町の魅力を三重大・近大の学生の仲間たちと見つけて、マップにまとめていきます!

↑みんなで作った街歩きマップを発表しあいます。

[最後に]

この報告会を通じて、自分もKKD crewとして熊野の地域外からではありますが、熊野の将来を見守っていきたいとより一層思うようになりました。

今回の『熊野サミット2023』の主な目的は、大きく二つありました。

まず一つ目に、KKDに対する地域住民や事業者への理解度を高め、熊野こどもだいがっこうを共に作る仲間であるKKD crewを募集すること。

そして二つ目に、意見交換を通じて、今年の夏に実施するKKDやそれ以降のKKDをより良くするアイデアを見つけ出すことでした。

熊野サミットを通じて、様々な人と関わり合いながら今後のKKDや熊野の街を全員で考えていく中で、二つの目的は達成できたのではないか、と思います。

さて、現在KKDでは、KKDの今後を一緒に作り、考えるメンバーであるKKD crewを募集しています。私たちの活動に興味を持った方はぜひ、KKD crewとして熊野の街の将来を作り上げませんか?

今回、熊野サミットに参加できなかった方、もしくはKKDに興味を持ってくださった方も報告会で使った資料をまとめていますので、下記リンクからぜひご覧ください!

最後の最後にはなりますが、KKDは5/26(日)のオール熊野No.1フェスでも出展します。事業内容や、簡易的な体験を用意していますので、興味がある方はぜひ立ち寄ってみてください!

↓資料がまとまったgoogle driveのリンクです!

https://drive.google.com/drive/folders/196ERrjM8nX6QArYv0WL73f7TCKUThatw?usp=sharing

(文責:大竹平雅)

同じタグの最新記事
  • 2024.06.18 Tue
    / writer: 早稲田大学 高口研究室
    「オール熊野NO.1フェス」に参加しました!
  • 2024.06.10 Mon
    / writer: 早稲田大学 高口研究室
    熊野こどもだいがっこうに向けて、山や製材所の見学に行きました……
  • 2023.10.16 Mon
    / writer: 早稲田大学 高口研究室
    第0回熊野こどもだいがっこうに参加してきました!その2:2日……
  • 2023.10.03 Tue
    / writer: 早稲田大学 高口研究室
    第0回熊野こどもだいがっこうに参加してきました!その1:熊野……
  • 2023.07.05 Wed
    / writer: 早稲田大学 高口研究室
    IHOKI BASE ウッドデッキ計画 ~施工編~
一覧へ戻る

OTHER NEWS

その他の新着記事